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ビジネススクール:MBA取得までの学びの整理

ビジネススクールでの学びや日常のあれこれをなんとなく

カネ系:ファイナンス

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ファイナンスでの学び≫

  • 何を学んだか
    • 投資の妥当性を判断する指標はNPV、IRRで測定できる
    • 妥当な資金調達方法は業界特性、事業特性によって変わる
    • 経営者はビジネスサイドと投資家サイドの視点を持っておく必要がある
    • 企業価値の算定はDCF法、市場価格法、類似企業比較法があり、どのように値決めをするかは経営者の思想と手腕である
  • 何故それが重要か
    • アカウンティングでも説明した通り、きちんと投資判断の妥当性を検証する手段がなければ積極的な投資活動を行うことができない。またどのような場合に投資が不適切になるか、ということを予め予測財務諸表の作成により把握しておくことで不確実性のリスクに対策をすることができる。さらに大きな投資に消極的になり、こまごました投資を行うことで結果として大した成果が上がらなかった、等の「やってみた」経営を防ぐことができる。
    • 企業価値を最大化させるための資金調達方法は何かを把握しておくことは「無借金経営が善である」という思想を打破する良い機会である。また健全な財務パフォーマンスを維持するという意味で自社の最適資本構成を知っておくことは十分大きな価値があるのではないか。
    • 企業は投資家から資金を調達しビジネスによりキャッシュを生み出すというサイクルを取る。どちらかに偏った視点は収益性や安全性の悪化を生み、健全な事業活動、持続的な成長ができなくなる。常に経営者は市場に対しどのような価値を提供するかということと、投資家からどのように資金調達を行うかを考えておかなければならない。
    • 自社、他社の価値を測定する方法はいくつかあるが、完璧な指標は存在しない。上述した様々な手法を用い価値を算定することで妥当な数字を算出していく必要がある。また外部環境の変化が加速している現状において、DCF法による企業価値算定のみではスピードについていけない可能性がある。簡便的な手法の意味と限界を理解しながら活用し、スピード感のある正確な意思決定を行っていかなければならない。
  • 実務においてどのように有効か
    • アカウンティングで述べたROEだけでは足元の効率性を測定できるのみで将来の期待度やリスクを測定することができない。非上場の自社において、投資家市場からの評価を得られにくい現状、競合の指標数値を用いることで簡便的に自社の将来の期待度やリスクを評価することができた。逆に自社のPERやEBITDA倍率を算定することで、業界の中で自社がどのような成長性を持っているのか、それは十分なのかを測定することができた。

≪事例≫

 企業活動は企業価値をいかに最大化するかということに他なりません。詳細はカネ系のまとめにて記載予定ですが、この企業価値をいかに最大化するかが経営戦略や競争優位を構築する実行力であり、数値化したものがアカウンティングで記載したROEファイナンス企業価値であると解釈しています。

 しかしこの企業価値を算定することは非常に難しいと感じています。企業価値はFCFをWACCで割り引くのですが、どのようにFCFを見積もるか、WACCを置くか、ということに経営者の魂が吹き込まれているのではないでしょうか。

 例えばFCFの現在価値は残存価値に大きく影響を受けます。5年間の予測財務諸表をどれだけ精度よく見積もっても、残存価値がFCFに与える影響は80%程度でありここをどう見積もるかが重要となってきます。またWACCに関しても今後の金利によって大きく変動します。このような変動を含んでいるためをモデル化し一元的に表現することはほぼ不可能ではないでしょうか。また金融工学リーマンショックのようなその時の市況などにより日々改善されているのでこの方法が永続的に使えるものではないと思います。必要なのは上述した通り、経営者としてどう考えるかです。

 ここら辺の考え方は森生明さん著の「バリュエーションの教科書」に記載されています。重要なことは企業価値をこの算定方法からだけでなく類似企業比較法等ほかの手法によっても検討し「経営者として自分が考えるか」ということと、起きうる不確実性のリスクをどれだけ考え込めるか、ということだと思います。そして算定することが目的ではなく、実績と予測に差異が出たとき、アンコントローラブルな変化が起きたときにどのような対応をするのか、それらを考えるきっかけとして企業価値を考えることができるとよいのではないでしょうか。

 とはいうものの私は非常に保守的に考える傾向にあるため、残存価値は考えず、予測財務諸表を10年に区切って清算法で計算しています(合っているかはわかりません)。自分がファイナンスのプロになるのではなく、ファイナンスのプロに仕事を依頼したとき、正しい意思決定ができるだけの知識はつけておきたいと思います。

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