ビジネススクール:MBA取得までの学びの整理

ビジネススクールでの学びや日常のあれこれをなんとなく

思考系:ファシリテーション&ネゴシエーション

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ファシリテーションネゴシエーションでの学び≫

  • 何故それが重要か
    • 意見のぶつかり合いは泥仕合になる可能性が高く何も決まらない、お互いの納得感のない会議になってしまう。意見ではなく、その意見は何の論点に応えている意見なのかということを把握することで、今その発言者が自分でどこの論点の話をしているのか、なぜ自分はその主張をしているのか、その主張の根拠は何かを考えるきっかけを与えることができる。発言者がそれを理解できるようになると、これまでの意見に固執することなく目的達成のために正しいと思う方に意見を変更するコストが減る。また順調に会議が進行し納得感のある結論を会議で導けると組織風土が変革され、機能的な組織になる可能性がある。
    • 上述の通り、論点のコントロールを行うためには事前に今回の会議の到達点は何か、そこに到達するためにはどのような論点に応える必要があるのかを考えておく必要がある。これが無いと論点をコントロールしても到達点に近付かない論点ばかりふかぼってしまうという状況に陥る可能性がある。
    • 交渉を「勝ち取る」と考えてしまうことは、短期的な最大価値の創出、中長期的な持続可能な価値の創出を不可能にしてしまう可能性がある。価値とは交渉関係者間の持つ情報の非対称性、重要度の違いから生まれてくるものである。利害関心の極めて高いものと譲歩できるものを切り分け、最大価値の創出と分配を目的とした交渉姿勢は最終的に顧客への持続的な価値提供に繋がる。
  • 実務においてどのように有効か
    • ファシリテーションを行うことで組織の雰囲気がガラっと変わった。発言が少なく閉塞感のある会議、犯人探し、意見のぶつかり合いにより会議自体への不信感、会社への不信感が醸成されていた。しかし納得できる結論が出る会議、自分の意見が反映される会議を心掛けることで、自分が企業活動に参画している意識を醸成しモチベーションを高めることができただけでなく、発言の質の向上と発言コストの低減を行うことができた。極めて高い効果があった。

 

≪事例≫

  実際に行った会議における準備と当日のオペレーションは下のようになりました。まず参加者の分析においてどこからどこまでを会議で決定し次回に回すのかを決定します。次に議論範囲の論点を洗い出し、自分なりにこうなるのではないか?という想定を立てました。

 その後当日の会議を見える化するために「さばく」項目の下にあるようなシートをグーグルスプレッドシートで作成し会議中リアルタイムで書き込みました。参加者が自分の発言がどの論点のものか、自分の考えが足りなかった論点は何かということを理解してもらうことに役立ちました。

 本来はここまで論点を最初からがちがちに固めることも参加者のファシリテーターへの依存度を高め思考停止を促進してしまうリスクがありますが、今回は会議時間が短かったこと、まだ論点の洗い出しもせず参加者のフリーディスカッションから入れるような組織文化や能力が醸成されていないことから、発言のリスクフリーと方向性を理解してもらおうという意図で下記のような進行にしてみました。

 結果としては大成功で、これまでのある意味トップダウンによる決定事項の報告会という会議に対して懐疑的(ダジャレではありません)だったメンバーも、会議終了後には深いコミットを得られ次回へのモチベートができた様子でした。自分たちで決めるからこそ楽しく、また責任に対する腹落ち感もあったのかなと感じています。

 やってみて感じたこととして、参加者全員で納得感のある結論に持っていける会議を行える会社は良い組織風土ができているということです。すなわち、このような会議を続けることは組織風土の変革において良い効果を生み出すのではないかということです。もちろんそれ以外にも人事制度や組織構造のような実際の制度設計によるものの方が組織風土の変革に大きなインパクトを与えるとは思いますが、こういう小さな手の届くところから変革していくことも大切だな、と感じた機会でした。

 同時に会議で発言が促されることで、自分を含めた参加者全員に改めて戦略の再確認、考えなくてはならないことを考えるきっかけになり、会議を重ねるごとに情報収集とアウトプットの質が高まっていくのではないかという期待も出てきました。

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